露店でテント張りとはいえ、どの本も砂ボコリまみれで状態は良くないが、店舗と違い安いのが魅力でもある。結局私は「大阪本」にはいきあたらず、【太陽】の「京の茶室」と「書の文具」の二冊、それと、【上方芸能】の文楽特集を二冊、〆て1,200円也。 1時間の約束で、嫁はんと落合い、もう一巡りするかどうか訊いたが目的の本を手に入れたので「もうイイ」と云い、かわりに「来たついでに仁王さんを見たい」と言った。何でも今、嫁はんが習いに行ってる「仏像彫刻教室」の先生の師匠・松久朋琳師の作だそうで私も四天王寺の仁王さんの場所は知らなかった。
仁王さんは、古本市のすぐ隣の南大門の中門におられた。まだ彩色も鮮やかに残っており、縦六段割れの腹筋もかなりのリアルさである。近くの「一心寺」の超現代的な仁王像は別として、近代仁王像の傑作に入るのではないだろうか。帰りがけに、今度は私が「猫の門」を案内した。
愛読書(図書館での)の「上方」に載っていた「四天王寺の七不思議」のひとつ、「元朝に三聲なく眠り猫」が門の上に彫ってある「猫の門」である。全国にある左甚五郎の眠り猫の一つで元旦の朝に三聲なくのだそうだ。大みそかの夜に何処かに出かけ、元日に帰ってくるという話もあるそうだ。この猫を大阪の郷土玩具にしたのが「四天王寺猫の門」の猫で、郷土玩具の収集家「川崎巨泉」氏のデーターベースに載っている。実物は門の欄間(正しいかどうか?)に彫り込まれていて薄暗く、寝てるかどうかはわからない。鳴くというよりいびきが聞こえてきそうだ。





