2020年3月20日金曜日

今度こそ真相解明を!


 遺書があり、その所在を巡って当時から様々な噂が流れていた、奥さんが公表を拒んでおられるという話を聞いたこともある。森友事件に係る公文書改ざんに関して自死した近畿財務局職員の事である。

 17日の夜に財務OBの方から人を介して「明日(18日)週刊文春に本人の手記が出る」「提訴することになったようだ」という情報がもたらされた。
 そして一般紙にも載り、NHKニュースやワイドショーでも取り上げられた。週刊誌の内容は元NHK記者の相澤氏が奥さんが手記を公表し、国と佐川元国税庁長官らを訴えるに至った経過を取材に基づき書いている。

 その内容にも驚くが自死した職員が遺書メモ以外になぜ公文書を改ざんしたのか、否させられたのかを詳しく記した手記を残していてそれが今回初めて公開されたことだ。

 その内容は、20172月、共産党の宮本岳志元議員が国会で初めて追及した点、つまり改ざんを指示したのは誰か、なぜ改ざんをすることになったのか、という点が克明に記されている。

 手記を読んでみてやっぱりと思ったのは安倍首相が国会答弁で「私や妻が関係していたなら首相も議員も辞める」と大見得を切り、これに合わすために財務省ぐるみで昭恵夫人の関与や右翼団体の日本会議に連なる複数の政治家の関与を隠すために改ざんが行われたことがはっきりしたことだ。

 さっそく国会では財務省に対する再調査を求める追求が行われたが安倍首相も麻生財務相も「調査は厳密に行われた、当事者は厳正に処分した」と繰り返し、再調査の必要はないと答弁している。

 自死した職員の遺書が公開されたことに対し麻生財務大臣は「残されたご遺族の気持ちを思うと、ことばもなく、謹んでご冥福をお祈り申し上げたい。」と述べたが麻生財務相は事件当初「文書の改ざんは組織的なものではなく個人の資質によるところが大きい」と暗に職員が勝手にやった事だと述べていた事を私は決して忘れない。
 安倍首相も手記を読んで「痛ましい出来事で本当に胸が痛む」と自らの国会答弁が職員の自死を招いたことなど忘れたかのように述べていた。

 遺族代理人の弁護士が会見で読み上げた奥さんのメッセージには「夫が死を決意した本当のところを知りたいと思っています。夫が死を選ぶ原因となった改ざんは誰が何のためにやったのか。改ざんをする原因となった土地の売り払いはどうやって行われたか。真実を知りたいです。
 今でも近畿財務局の中には、話す機会を奪われ苦しんでいる人がいます。本当のことを話せる環境を財務省と近畿財務局にはつくっていただき、この裁判で全てを明らかにしてほしいです。
 そのためには、まず佐川さんが話さなければならないと思います。今でも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも、佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください。よろしくお願いします。」とある。

 佐川氏は今度こそ本当のことを話さなくてはならないと思う、自死した職員には公務災害の認定が既におりているが故人や遺族に対するせめてもの罪滅ぼしではないかと思う。

2020年3月2日月曜日

「安部一族」は危険!


「赤旗・日曜版」のスクープである。
 
 桜を見る会に参加したマルチ元社長は昭恵夫人が立ち上げた事業の資金提供者だったという内容である。
 昭恵夫人が立ち上げた事業とは首相の地元、山口県下関市にゲストハウスやカフェバーの複合施設で、施設の開業資金をクラウドファンディング(見返り付き資金提供)で募集、このマルチ元社長は少なくとも10万円以上の資金を提供したとされ、その見返りとして「桜を見る会」に招待されたのではないかという内容だ。

 既に問題となっている「桜を見る会」に招待されたジャパンライフ山口元社長と同じくこの元社長も「10倍に値上がりする」と宣伝し仮想通貨を販売し特定商取引法に基づく業務停止命令を受けた人物ということだ。

 以前からこのブログでも書いたが「森友問題」に始まった安倍首相と昭恵夫人による一連の事件は私利私欲による国家行政の私物化、「安部一族」による国家乗っ取りだと思う。
 
「森友問題」は昭恵夫人が籠池夫妻が進める右翼的教育に賛同し建設予定だった小學院の名誉校長に就任し、この学校用地の取得に便宜を図った事件である。
「加計学園」問題は、首相の刎頸の友である加計氏の大学に獣医学部を新設するに際し首相が手を廻し、国家戦略特区に認定新設させた事件である。

 そして「桜を見る会」には首相の地元後援会員を公費で大量に招待し、前述したマルチ商法の元会長をも招待していた。この元会長は首相の父・故安倍晋太郎氏がニューヨーク訪問の際、同行するほどの間柄でこの時は首相も秘書として同行しており、いわば顔馴染みである。

 森鴎外の短編小説に「阿部一族」というのがあるがモリカケ問題から桜を見る会に至る一連の事件は安倍首相と昭恵夫人、いわば「安部一族」が引き起こした、あくまでも私的理由に起因する事件である。自民党の内閣だからということで引き起こされた事件ではない。私はここが大事な点であると思う。
 新型コロナウイルスに対する対応で全国一律に学校をいっせい休校にしたのは安倍首相の独断だった、これには自民党や公明党からも批判がでている。

 本当にこのままでは日本は安倍一族の所為で滅びかねない。いまこそ安倍一族をこの日本の政治の舞台から追い出さなければならないと思う。では次に誰がやるのか、と心配する向きもある。
 私は極論かもしれないが安倍以外ならだれでもよいと思っている。自民党の中にだって人はいるだろう。野党だって今までのようなバラバラの野党ではない、市民と野党の共闘も進んでおり、充分任せられると思う。