新聞「赤旗」が九電の「やらせメール」をスクープして以来、もしやと思っていた事が明らかになってきた。今度は、県知事が再稼働に道を開かせるための発言要請をし、原子力保安院という「原発」を監視し、規制する立場の国の機関がシンポジウムへの参加動員(もちろん賛成派の)を要請していた。
電力会社と県知事と原子力保安院という「業界・地方行政・国」ぐるみのヤラセが行われていた事になる。今我々が目にしているこの事態は何処から来ているのかを冷静に考えると、戦後の日米安保体制によって、日本のエネルギー政策がアメリカの意の元に、原子力発電へと進められてきた事にあると思う。地震多発国であるこの国土に原発を林立させるため、過去の地震の記憶、記録は黙殺、改ざんし、地元には巨額のカネをばらまき、高名な学者を買収し、マスコミを広告掲載料で屈服させ「安全神話」を垂れ流し、国民をだまし続けてきた。そして、そのツケは、結局国民が払わせられることになった。
先月、私の拙文が『毎日』の投稿欄に掲載された。ヒロシマ、ナガサキ、そして第五福竜丸と死の灰の犠牲になり「原爆許すまじ」と世界に訴えてきた、その日本が福島の原発事故で死の灰の恐怖を世界に拡散している。この無念、憤りを率直に記したものだった。その直後に、作家の村上冬樹氏が「われわれ日本人は、【非現実的な夢想家と云われようと】核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった」という趣旨の声明を出された。全くの同感である。
大きな犠牲は払っているが、今だからこそ、我々日本人は、原発ノーの声を、この国の原発を推進してきた、そして今なお、原発利権にしがみつこうとしている、モノ達に、つきつけるべきだと思う。
そんな思いで、大阪で開かれた集会に友と参加してきた。
「やらせで『世論』を作って来た」という意味では「やらせメール」よりも「マスメディアによるやらせ報道」の方が、「この構造を一切報道しない」という意味でも罪ははるかに重いと思います。
返信削除内田樹氏が「日本の若者がマルクスを読まなくなってから『大人』になれなくなった」旨の主張をされていますが、一般教養としても『赤旗』の存在意義は大きいと感じています。
「デモンストレーションを文化に!」するためには主催者側の意識改革も必要では・・・・
ジェット風船とタンバリンは大阪の空に輝いていました。
マスコミが佐賀県知事を主犯のように報道するのは、経産省中枢等を免罪するようで不同意です。官僚が自省庁の推進する施策に「やらせ」の動員をかけていたことはマスコミも周知の事実です。そういう欺瞞に目を瞑って「やらせ世論の形成」のために積極的に報道したマスコミは主犯に近い共犯者だと思います。一連の『赤旗』のスクープはまぐれではないと思います。
返信削除朝日朝刊トップ記事「首相は、やらせ問題で経産省次官、エネ庁長官、保安院長を更迭へ」この意味がよく解からない。院長は安全規制機関たる中立性を維持できなかったからか、それなら人の問題でなく組織のあり方が問題である。次官と長官の責任は保安院長の監督責任?それとも省を挙げてのやらせの責任? あえて言うが、公務員が行政目的のためにシンポや公聴会に動員をかけたりシナリオをつくるのは、少なくともこれまでは国や自治体の全てで行われていたこと。マスメディアも100も200も承知の事実。「やらせ」が問題なら、全省庁、全都道府県、全市町村の担当者が更迭??? 何も知らなかった初心な国民に事実を知らせるのは大いに意味があるが、「ウッソー知らなかった」というような大嘘を前提とした処分で、返って問題の所在を隠蔽する策謀に乗せられてはならないと私は思う。
返信削除久しぶりに、切れ味鋭い長谷やんのコメントに溜飲が下がりました。昔は軍部が日本の悲劇を招きましたが、今日は「広告主の操りマスコミ」「金に転ぶジャーナリスト、御用学者」が日本の行く末を悲劇に陥れるのではないかと心配です。
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