2011年12月23日金曜日

青磁・白磁の魅力

 嫁はんに誘われて京都上賀茂の「高麗美術館」へ、この美術館は、在日1世の鄭氏が京都で実業家として財をなし、望郷の想いとともに、高麗青磁・白磁などの名品を在日2世、3世の人たちに、祖先の暮らしと文化を目で見てもらうために創設されたという事だ。
 朝鮮の青磁・白磁の名品は、大阪・中之島の「東洋陶磁美術館」の安宅コレクションが有名だが、一介の実業家が、何の知識もなく、ただただ、遙かな故郷への望郷の思いだけでコレクションを収集し、そのすべての寄贈を受けて開設された貴重な美術館である。
 氏は、司馬遼太郎の「街道をゆく」の取材にも同行し、日本にある朝鮮文化の発掘に協力したという。

 館を出る際、受付の横のテーブルに、一輪ざしがあり、見た事のない草木が挿してある。受付の女性に尋ねると「家から持ってきて挿しました。みつまた(三椏)です。」と言う。
 和紙の原料の一つである、三椏とはこんな姿、(正に三又である)をしているのか、と見入っていると、「時節外れですが花が咲きそうです」とも言って、にこやかに笑っている。

  高麗美術館では、入場者が二人連れの場合、一冊の美麗な図録が頂ける。
  「友達と二人で行くと貰い難い」と嫁はんは、のたまう。な~る、そういう事か。

1 件のコメント:

  1. 私は土の「ぐい呑み」を少し集めたことがありますが、妻は「やっぱり磁器のお猪口やな」と申します。

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