2011年12月8日木曜日

根来塗

 先月の四天王寺弘法市で買った「根来塗り」の「椿皿」である。何故椿皿と云うかは、横から見ると「椿の花に似ている」からとか。根来塗りは、紀州、根来寺の僧侶が生活什器を作り、使用していたもので、紀州漆器の一つとして作られてきたが、プラスチック製品の大量生産で徐々に衰退していったと云われる。
 近年、「根来塗」のブームもあり、紀州漆器全体が、伝統工芸として
育成されているという事だ。根来塗りは、生活什器と云う事もあり、芸術品ではなく、強度を出すため、下地に黒漆を塗り、その上に朱漆を塗ったもの、使っていく内に下地の黒漆が出て、この使い古し感が茶人に好まれたそうである。
 三枚あったが、一番状態のよさそうな物を求めた。「江戸はあると思います」【この”ある”という表現は、江戸時代のもの、という意味である。】と言う誠実そうな店主の言葉に、4千円を出すと、「気持ちです」と云って100円をオマケしてくれた。
 四天王寺の帰り道に「河藤」という古い和菓子屋があり、「割氷」というお菓子がある。寒天で出来ているが、見た目はカチわり氷のようで堅そうであるが噛むとゼリーのように柔らかい。夏になったら皿の上に水を垂らし、誰かを驚かせてみよう。

2 件のコメント:

  1. 私は漆器は日常生活で扱い辛いイメージがあってあまり馴染がありません。鎌倉彫のものなど扱いが手荒なものでかわいそうです。
     さて、参考までに、この椿皿を購入しようと思った(決意した)心理をもう少し詳しくお聞かせください。興味があります。
     漆といえば、以前、相国寺承天閣美術館で柴田是真の作品を観て、その技量、ユニークで素晴らしいデザイン、洒落っ気たっぷりの遊び心にホトホト感心したことがあります。

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  2. 一昨日姫路の書寫山円教寺へ行ってきました
    塔頭 壽量院で精進本膳料理のお膳 器を見て
    以前ひげ親父さんのブログで見た根来塗り?
    と思っていたら 料理長のご挨拶が 延々とあり
    お寺 仏教 お床 襖 映画のロケーションの話等
    漆器の話では根来寺消失の際 根来の塗り師が
    書寫山に来て書寫根来塗りになったとか
    ブログで見たあの色 朱漆の下地の黒漆が出て
    いい感じでした
    大きさの割りに重量感のある椿皿でした

    香の物の器は本当に江戸の物らしいです

    ○○塗りの様なピカピカした華やかさは有りませんが
    素朴で落ち着いた根来塗りを私も機会があれば欲しいな

    弘法市に行かなくちゃ!


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