22日付け毎日のコラム「風知草」で-不戦国家の用心-と題して、安倍首相が今国会で「安保法制」の成立を目指していることについて、「政権が軍事国家を目指しているという断定は不当な極論である」と(野党などの過激な批判、論戦のことを指しているものと思う)書いた。同時に、安倍首相の野党の質問に正面から答えない答弁姿勢に苦言も呈しているが、「安保論戦がしばしば行き詰まり、国際情勢の急変を背景に決着を見た。」と、まるで最近の「安全保障環境が根本的に変容した」という安倍首相の言い訳を追認するような論調である。 「風知草」担当の山田孝男氏は毎日新聞政治部特別編集委員で2014年度、日本記者クラブ賞も受賞したベテランで、これまでにもユニークな政治家評論も書いている。しかし今回の「風知草」はどうも今までの論調とは違っているように思った。
コラムの最後には、「日本は70年間、不戦を貫いた。自国防衛の用心は怠らぬにせよ、国の基本は不戦にある。そういう国だと首相に言ってもらいたい。」と結んではいるのだが。
そんな思いでいた中、26日付けの「赤旗」に「戦争法案審議入り1ヶ月、首相会食、銀座・赤坂へ」という記事が載り、会食の相手の一覧表の中で、「24日-『朝日』『読売』『日経』などの各社編集委員、論説委員の中に『毎日』山田孝男特別編集委員の名前が挙がっていた。会食の中でどんな会話があったのかは明らかではない。が、きっと間の悪い会食ではなかったのではないか、とこれは同席していない私の感触だが。
そんな”ザワザワ„した気分の同じ日の「毎日」が「安倍首相に近い自民党の若手議員が百田氏(あの百田氏である)を招いた勉強会で、安全保障関連法案に対する国民の理解が広がらないのはマスコミの批判の所為だ」とばかりに攻撃し、挙句には「マスコミを懲らしめるには広告収入をなくせばいい、経団連に働きかけて」との意見が出た事、また、講師の百田氏は「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」と普天間基地移転問題で政府に批判的な地元新聞を名指しで攻撃した、と報じていた。
百田氏は前NHK経営委員で推薦・任命したのは安倍首相である。いよいよ政権も末期症状が出てきた感がある。
「おごる自公は久しからず」、もちろん、自壊するはずもなく、追い詰めるのは広範な国民世論である、全マスコミもその一翼になって欲しい。
沙羅双樹が満開です。
返信削除盛者必衰は世のならいですが、被害が大きくならないうちに退場していただきたいと私も願っております。もちろん、橋下氏も。
最近のマスコミの歪みをひとつ指摘すると、4月の実質賃金が速報値で0.1%増と出たとき、遂にアベノミクスの成果が表れたとばかりに驚くほどのヨイショの記事が大々的に紙面を割いたが、結局、確定値では0.1%減、24か月連続マイナスとなったときには、小さな小さな記事になったことを言わないといけないと思います。
返信削除このように、現状でもマスコミの権力癒着はひどいものですが、与党自民党等にとってはそれでも気に入らないということです。それは言論統制が敷かれた戦時体制への郷愁でしょう。