2011年8月24日水曜日

 福島の原発事故以来、気になっていた事があった。もし、手塚治虫さんが生きておられたら今回の事故をどう思われたかということだ。氏の代表作の一つが「鉄腕アトム」である。アトムは「科学の子」であり、10万馬力の原子力小型モーターを搭載した人型ロボットだった。
 そんな時、タイミング良く昨日の「毎日」夕刊に「科学の子の哀しみ」というルポ記事が載った。手塚さんのマネージャーとして最晩年までの仕事ぶりを知り、現手塚プロの社長をされている方の話である。
 「アトムについては、原子力関係の方からキャラクターとして使いたい、という話がずいぶんありましたが、手塚さんは『原発は安全性が確立されている技術ではない、まして人間が管理している。人間は過ちを犯すものだ』と云って原発関係は一切断っていました」という内容である。
 この記事を読んで、ほっとした気持ちになれた、と同時に、原発建設推進のためには、子供の夢である「鉄腕アトム」まで利用しようとした原発推進勢力の底深い凄さを見た気がした。
 その勢力は、「脱原発」を願う多くの国民の声を無視し、今も原発再稼働を虎視眈々と狙っている。

1 件のコメント:

  1.  よい情報をありがとうございます。
     素晴らしい話です。
     しかし、私はいろんな知識人が、決して原発利権共同体に買収されたわけではなく過去には原発を容認していたとしても、今現在、原発撤退を言うのならそれはそれで素晴らしいと言うべきだろうと思います。度量の広い運動を目指さなければならないように感じます。

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