今日、義父の3回目のMRI検査があり、付き添った嫁はんの話によると、「新たな出血も見られないし、良好ですよ」と診断していただいたようである。
だが家で介護している者としては、劇的な回復の兆候はないのか、などとつい欲が出てしまう。
尿道カテーテルも未だに本人には装着の自覚がなく、頻尿の回数も良くなったり、悪くなったりと変化はない。
でも担当の脳外科のドクターは「尿意があるのは良いことですよ」と明るい顔で応えてくれるらしい。そういうものか、と納得している。
昨日は、通っているデイ・サービスの施設であった誕生日会の様子を手作りのアルバムにしたものを貰って帰ってきた。センターでの様子が何枚もの写真で飾られており、施設のスタッフの添え書きには「英語で『My Old Kentucky Home』(懐かしきケンタッキーの我が家)を歌ってくださいました!カッコよかった。」とあった。
誕生日会でのことなのか、写真の日付の時のことなのか分からない。もし、6月の誕生日会のことであるなら嬉しいのだが。
そういえば3年程前の新年会で突如「ひとつ歌うか」と英語で「ワルチング・マチルダ」を歌いだした。私がすぐに「それワルチング・マチルダですね」と云うと、「え、知ってるか?」と驚いた顔で聞き返した。
「戦争中の歌でな、オーストラリア兵(捕虜兵?)が歌っとった」と云い、戦後生まれの私が何故知っているのか不思議だという顔だった。
私が映画「渚にて」で使われ当時かなり流行った歌だと答えると、「へ~そうやったんか」と意外な結びつきを喜んでくれた。
終戦をビルマからシンガポールへの転戦で迎えた義父は「イギリス兵は紳士だった、オーストラリア兵は乱暴だった」とよく言っていた。
最近の家での様子は、こちらが積極的に話しかけないと会話もない。この絵も施設で書いたもので字も絵の輪郭線もスタッフの手が入っている。
自発的な面が少なくなっているように思われて私も内心少し落ち込んでいる。
いつかまだ歌ってもらってない「マイオールドケンタッキーホーム」を聞かせてくれるだろうかと思っている。
紳士で垢抜けたおじいさんですね!横文字の歌が似合いそうな方です。絵もうまいし奥さんも似て芸術的な家系ですね。
返信削除我々の世代は「渚にて」ですね。
返信削除そして「イギリス兵は紳士」だったんですか。
そういえば大阪の八連隊のことですが、八連隊の兵隊は「我々は中国で金を払って調達した」というのが自慢だったという文章を読んだことがあります。八連隊には商人のモラルがあったというのです。
その自慢話は、八連隊以外の日本軍の多くは「徴発」ということで強奪するのが当たり前だったということでしょう。
御父君の昔話が聞けたらいいですね。