2019年10月17日木曜日

治水を忘れた政治


 衝撃的な写真である。北陸新幹線の車両が茶色い泥水に沈んでいる。
 台風19号の記録的大雨の影響で千曲川の堤防が決壊し長野市のJR東日本の「長野新幹線車両センター」を泥水が襲い10編成、120両の新幹線が水没したのである。
 濁流渦巻く河川や流される家など台風による水害の光景はこれまでにも何度も見てきたし、いくらかの経験もある。しかしこの写真は何とも言い様がない衝撃を私に与えた。
 整然と並んだ美しい彩色の北陸新幹線であるが故に水没しているニュース映像は悲しいまでに美しかった。

それにしても日本の一級河川が記録的大雨とはいえこうも易々と決壊してしまうものだろうか。

 昔、領地を治める殿さまの一番の仕事は水を治め、水を利することだったといわれている。農耕の国であった日本にとって治水は治世の要諦であった。
 翻って今の殿様はどうだろうか、農の国を捨てたかのような日米貿易協定でアメリカに屈服し挙句に高い戦闘機を100機も爆買いさせられている。これだけのお金を河川の改修などに回すべきではないのか。
 
  自然災害だから、とは言わせない。

1 件のコメント:

  1.  夏王朝(紀元前2070年~1600年)初代の帝『禹』は治水に力を発揮し民生を豊かにした理想の古典君主の一人です。
     安倍官邸周辺には、こういう大人が見受けられません。

     さて、奈良周辺の古代史などを逍遥しておりますと、指導者、王、大王(後の天皇)誕生のいきさつが気になりますが、その原点は弥生の稲作に絶対必要な河川管理、言い換えれば水争いに負けない仕組みであったように考えます。
     ひげ親父さんの言う「信玄堤」などの殿様からははるか昔ですが、治水の能力に欠ける人物は国のリーダー失格だという結論は同じです。

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