2019年7月5日金曜日

共産党に託す!

  参議院選挙が公示されたが公示日の4日に先立ち、3日には日本記者クラブが主要7政党の党首による公開党首討論会を開いた。
 2時間を超える討論会の中で際立って目立ったのが出席記者からの質問に対する安倍首相の答弁の異様さであった。

その一つが森友・加計問題について記者から「いわゆる森友・加計問題はもう終わったんだと認識されていますか?」と問われて「国会で相当長い間、議論をした。その結果、私も妻も、直接かかわっていたという証拠は何一つなかった」と強弁し、記者から「国民はもう納得しているという前提か」と問われると、安倍首相は突然「朝日新聞も安倍晋三小学校があったと書いたけれど、訂正していないじゃないか」と議論をすり替えて反論した。

さらに「朝日新聞の報道を論じる場ではないと思いますが」と記者からたしなめられても「いや、この問題において、いわば、正に、私が直接やった、妻がやった、ということが議論されたのは事実だ、自分たちが間違えてもそれは関係ないというのはおかしいと思いますよ」と朝日新聞をやり玉に挙げて攻撃し自分の不透明さを隠そうと躍起になって答弁した。

  余談だが、安倍首相は国会などでの答弁の際、痛いところを突っ込まれると途端に饒舌になり、気色ばんで「いわば」や「これは正に」を連発し、ズボンをずり上げるという特徴が
 ある。

この模様は朝日新聞デジタルで生中継され、ビデオ映像として視聴可能で私も繰り返しこの場面を見た。そして私はある事を思い出した。

 子どもの頃、まだ家にテレビが無く、近所の家で見させてもらって見たプロレス中継である。日本の英雄、力道山が外人レスラーの咬みつきや栓抜きでの反則攻撃に顔を血まみれにして闘っていたあの場面である。

外人レスラーの反則攻撃を止めるべき審判が何故か気付かず力道山は再三のピンチに見舞われた。その時我々はテレビの画面に向かって「審判、どこ見てんねん!反則しとるやないか!」と叫んだものだ。

大人になってそれが一つのショーであって、やられて、やられて、最後に空手チョップで相手を倒す、その快感に酔いしれるための演出であった事を知った。

安倍首相は国会で「私や妻が関わっていたなら議員も首相も辞める」と大見得を切った。この発言をきっかけに財務省は公文書を改ざんし、松井知事(当時)は籠池被告から「はしごを外された、松井知事に裏切られた」と言われ、「はしごを外したのではない、(籠池が)勝手に梯子から降りたんだ」と嘯いた。

その間に財務本省から首相夫妻の関与を示す文書の削除、改ざんを命じられた職員は良心の呵責に耐えきれず自らの命を絶った。その責任を麻生最高責任者は取らず、大阪地検は関係者全員を不起訴処分にした。そして3日の公開党首討論で安倍首相は「(国会での)長い議論の結果、私や妻が直接かかわったという証拠は何一つなかった」と言ってのけた。

私はその画面を見て子どもの頃のように叫んだ!「何言うとんねん、証拠はあるやろ」「共産党の辰巳コータロ議員や宮本岳志さんの追求があったやろ」と。「大阪地検も大阪地検や、アンタは外人レスラーの反則攻撃を見てみぬ振りをした審判か?そんな事やから忖度判決をするんやな!」と。

   事は国民の娯楽であったプロレス中継の話ではない。国民の生活がかかった重要な選挙だ。国民の審判を仰ぐべき政治家が、安倍首相が、こんなウソをついていいのか!そして国民は政治家なんてそんなもんや、と冷笑主義に陥っていいのか!

今朝の「毎日」に思想家の内田樹氏が「民主性に一票を」としてこんな事を述べておられる。「日本の議会政治の質の低下は目に余る。市民的に未成熟な議員たちは失言愚行を繰り返し、国論を二分するような重要法案は審議を通じて深められることなく強行採決に付されてしまう。これを『国会の空洞化』と切り捨て、『投票など無駄だ』との虚無論に飛びつくことは、民主主義の衰退に手を貸すことになる。」と。

  憲法9条の改悪をめざし、今度の参議院選挙の争点を「改憲だ」とハッキリ表明した安倍首相、立憲主義を破壊してきた安倍首相、こんな首相に信任を与えたなら日本の民主主義は間違いなく滅びると言いたい。

   そして森友問題を身近に見て来た私は今ハッキリ言える、真に国民の側に立って政治を進められるのは日本共産党だと。
 


1 件のコメント:

  1.  問題の急所を突いた楽しい記事に相槌を打ちながら読みました。
     そうだ! 選挙に行こう!

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