23日また米軍ヘリが緊急着陸をしたという報道があった。場所は沖縄県の渡名喜島の村営ヘリポートに、とある。ヘリコプターは1月の8日に読谷村に不時着した機体と同型の攻撃型ヘリAH-1コプラである。1月の6日にはうるま市の伊計島の海岸に米軍のUH-1イロコイスが不時着しており、何と1ヶ月に3件の事故(不時着、緊急着陸)を起こしている。
これまでの米軍機の事故について小野寺防衛大臣は「去年1年間に日本国内で起きた米軍の航空機による事故は23件で、この内沖縄県内で起きた件数は14件だった。ハリス司令官からは事故件数は減っているとの報告を受けているが少し違和感がある、倍増していると捉えている」と述べた。
ハリス司令官の「事故件数は減っている」という発言には驚くが、これには訳があって、今回のような緊急着陸は事故を避けるための予防措置であって、最も安全な選択肢を取った、と正当化している。
なんせ一昨年のオスプレイの墜落事故を「墜落ではない、不時着だ」と言い張るぐらいだからこの点の解釈は水掛け論になる、と見逃すつもりはないがひとまず置いておいて、「空モノ好き」の私としては、なぜこれほどまでに事故が多発しているのかについて考察したい。
一連の事故の背景には米軍が使用している航空機―ヘリコプターが旧型機に属していることが原因ではないかと思う。
今回不時着や緊急着陸を起こしたAH-1ヘリコプターは愛称「コブラ」と云い、アメリカベル社製作の攻撃型ヘリコプター。初飛行は1965年と既に半世紀を超えている。
うるま市伊計島に不時着したUH-1(愛称イロコイス)という機体はアメリカのベル社が製作し1959年にアメリカ陸軍で採用されたヘリコプターで、これも既に半世紀を超えてまだ現役で使用されている。
ここで映画ファンの方に「地獄の黙示録」という映画を思い出してほしい。鬼才コッポラ監督がベトナム戦争に題材をとった映画で有名なシーンがワルキューレの騎行の音楽に乗って海岸を低く飛ぶヘリコプター、それがUH-1だ。
ベトナム戦争において兵員の輸送や機関銃を積んで機銃掃射したりして大活躍(不適切な表現だが)した機体である。
いずれにしても使用耐用年数を過ぎているのではないか、と思う。だから「こんな古い機体を使っていると事故が起きるよ、早く新しいオスプレイに買い替えなさい!」と云う為のアメリカの自作自演のような気がしてならない。
今月に入って3件目の墜落・不時着事故である。これが大阪府下であったならマスコミは何とする。それが沖縄なら「またか」で済ましていないか。マスコミ以外の庶民レベルでもそうでないだろうか。
返信削除今年元日の記事では「共感を大事にしたい」と書いた。「小指の痛みを全身で」という言葉があるが、沖縄の現実を現住所の府県と想像してその異常を考えたい。
2月4日は名護市長選挙の投票日だ。自民党は官房機密費をバラまいているだろう。稲嶺市長の再選に微力を尽くしたい。