橋下市長の文楽を「商業演劇」の一部として、興行収入、つまり儲け、のみを求める姿勢についてはこれまで多くの識者がその誤りを指摘されてきた。
新春早々、この事に触れなければならない事に情けなさを感じるが決して悲観せず、一フアンとして支えていこうと思う。
さて、義姉にチケットを貰って文楽鑑賞に通いだして足かけ3年になる。今年も「初春文楽公演」を見て来た。今年は午前の一部のみにし、後は期間中に自分の都合に合わせ、幕ごとに観られる「幕見席」で全公演を見るつもりだ。
今春の演目は第一部「花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)」で幕開き、近畿地方の四季の情景を綴ったもので、夏の情景として海女の恋心を歌った景は、海女にちょっかいを出す蛸のしぐさがユーモラスで観客の爆笑を誘っていた。中でも良かったのが冬の情景で、春を待ちわびる鷺の化身の「鷺娘」が、降りしきる雪の中を舞い踊る姿が華麗であった。奈良の猿沢の池と遠景の塔を見事に描いた舞台装置と鷺娘の白装束でほとんど色彩はないのに春を待ちわびる心、つまり色彩を感じさせる見事な演出であった。初春公演という事もあってか一等席、二等席も満席でこの状態をキープできればいいのにと思い、これからも通い続けていこうと思った。
今年度は、住大夫さんの引退公演もあり、年間10万5000人の支給条件を満たし満額支給されることになりました。しかし、来年度からはこの方式も廃止し、公演ごとに助成金を申請する方式になるとの通知をしたらしい。
初春に相応しい記事のように感じます。
返信削除今年もどしどし上方文化を発信してください。
でも、上方文化は風前の灯火みたいな気がしないでもありません。
その原因の大きな一つは知事と市長でしょうね。