2013年8月2日金曜日

ネット選挙元年

私的には、未だ参院選の興奮が冷めない今日この頃だが、31日付の「毎日」が面白い調査結果を報じていた。毎日新聞と立命館大は、参院選で解禁されたインターネット選挙運動(ネット選挙)が当落に与えた影響を分析した。その結果、ネット上の運動量と得票数の間には相関は認められず、ネット選挙は大勢に影響しなかった、と言えるとした。
 確かに「ネット選挙の解禁!」と騒がれた今回の参院選だったが、宣伝不足と「なーんだ、ネットで投票出来ないじゃん!」と白けた若者も多く「影響な」、との評価が一般的のようだ。ただし、改選3議席から8議席に躍進した共産党に限ればツイッターを活用した「ネット効果」がデーターに表れたとしている。どういう事だろう?。
 今回、解禁された「ネット選挙」運動とは、候補者や支援者・団体が「ツイッター」や「ブログ」等に政策や運動の紹介が自由に出来るという事だったと私的には解釈している。発表された分析の基準の一つが候補者の「ツィート」とこれに対する利用者(今回は有権者とする)からの「リツィート」(反応の書き込み)の数である。共産党の当選者の「リツィート」数は、自民党や民主党の候補者の「リツィート」数を大きく上回ったという事である。ただし、自民や民主、諸派の候補者の中にも、「リツィート」を多く得た人もいたが落選組もいて、当落と関連付けるデーターは『共産党』を除き、得られなかったというのが結論のようだが、う~ん、どうも消化不良の結論である。これって数や、量の問題ではなく、「中身」の問題ではないのだろうか。
 長時間残業や、手当なしの時間外勤務に苦しむ非正規の若者がネットで「ブラック企業」と検索すると、これと闘う「日本共産党」がヒットし、一票を入れたという話を聞いた。そんな若者が同じ苦しみを持つ仲間に「ツィート」する、そしてそれが広がっていく、これを拡散というらしいが、他の候補者や政党には若者の悩みに応える「中身」がなく「宣伝」だけの「ネット選挙」に終わってしまったのではないだろうか。国民の願いに真面目に応える政党を選ぶことは「ネット選挙」でも可能であることを示したように思う。そんな「ネット選挙」元年だったのでは。
 しかし、次の選挙までには「共産党だけが得するようなネット選挙はヤメや!」という声が出てきそうな気もするが。

4 件のコメント:

  1.  安倍内閣の暴走ぶりを見るにつけ、共産党は七味や山椒に安住していられないと思います。
     参議院選挙の小躍進は、明らかにこれまでの固い支持層を超えた俗にいう無党派層から寄せられた期待です。ですからこんな小躍進に喜んでいたのでは何らかの「逆風」が吹けば元に戻ります。
     だとすればこれから何が大切かと考えることが重要ではないでしょうか。
     私はその重要な一つの方向が「ネット選挙」だと考えます。(もちろんこれだけではありません。)
     共産党のファンやサポーターが自分の生きざま、自分の言葉で政治を語り発信することです。「へ~、あの人がそういう風に思っていたのか。」という共感を広げることです。
     ネット選挙は始まったばかりです。自分たちでどんな面白いことができるかと創意工夫するときです。何も試行錯誤しないで評論するのは好きではありません。

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  2. 例えは的確じゃないかも知れませんが、中国の反日デモやアラブの春にも大きな力を発揮したのは「ネットの発信力」だと思います。日本のネット選挙も後戻りはできないのが、世界の流れになっていると思います。ネットは早いし広がり方が違います。創意工夫が大切だと私も思います。
     それにしても、麻生元首相の「ナチスの手口を学べ」発言と橋元市長の「ジョークであり国語力があれば騒ぐことはない」の擁護発言には、背筋が寒くなりました。

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  3.  自民党などのマスコミ対策は周到です。世の中は確実に変化し流動しています。そんなとき、40数年前と何ら変わることのない手法でヨシとしているのは如何なものでしょう。一人一人が自分の頭で考え行動すべきでしょう。
     麻生、橋下発言、同感です。小躍進に喜んでいる暇はありません。

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  4.  「ネット選挙」に答えを出すのはまだ早いと思います。
     共産党の「ゆるキャラ」や京都の「web漫画」や各地の「〇〇放送」等創意工夫と試行錯誤も始まったばかりです。
     確実なことは、「べからず選挙」に風穴を開け、この国の民主主義が一歩前進したことです。そういう意味では時代が一歩進んだことです。このことを見ずに一マスコミの論評に乗っかるのにどれほどの意味があるでしょう。
     そして、このツールはほんの少しだけ努力をすれば私たちに手が届くのです。
     だとすれば、時代の傍観者、評論家になるのか、渦中に飛び込んで苦しく楽しく模索するのか問われていると思います。

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