堺の友人との用事を済ませ、阪堺電車に乗り天王寺まで帰ろうと思ったが急に和菓子が食べたくなり丸市菓子の「斗々屋茶碗」と八百源来弘堂の「肉桂餅」を買って帰った。
両店とも堺の山之口商店街の通り筋ではあるがかなり離れていて歩くと10~15分ぐらいある。お昼に食べた「ちく満」の蕎麦1斤半がまだ胃の中で熱燗と交じり合っているので腹ごなしに歩くことにした。
丸市菓子の銘菓「斗々屋茶碗」は千利休が愛用した茶椀「斗々屋」の形を写したものである。利休が堺の魚屋の棚にあるのを見つけて茶事に使ったという説があり、写真のように「魚屋」の焼き印がある。これは小さな一口サイズだが実物は茶碗と同じサイズ(15cm位)で一人では食べきれない。
八百源の「肉桂餅」は私の好きな和菓子の一つで粒あんを包んだ羽二重餅の柔らかさが何とも言えない口触りである。歯で噛み切るより唇で柔らかく噛み切る様に食べる方が味わい深い。早く帰って熱いお茶で食べよう。
妙国寺停留所(私は敢えて駅とは呼ばない)からチン電に乗った。心地よい横揺れがたまらない。
八百源の肉桂餅 |
ひげ親父さんの満足された気持ちがタイトルと共に良くわかります。名文だと思います。写真もいいですね。
返信削除堺のこういう文化の蓄積は「経済の指数」では測り知れないものでしょう。読んでいてほっこりします。
返信削除