2021年7月31日土曜日
過去に学ばない首相
東京都の感染者が3,300人となり、三日連続で3,000人を超えている。大阪も1,000人に迫る勢いである。政府は今日、東京と沖縄の緊急事態宣言の延長と、神奈川、千葉、埼玉、そして大阪に緊急事態宣言を8月2日から発令することになった。
政府の分科会の尾身会長は「今の最大の危機は社会一般の中で危機感が共有されてないことだ。危機感が共有されなければ、さらに感染拡大する。いずれ医療ひっ迫が深刻化する」と警告し政府に強いメッセージを発信するよう求めた。
しかし、菅首相は必死に平静を装い、周囲に「(感染者が2万人台の)英国に比べたら、日本はましだ」と強気な姿勢を崩していないという。
この強気の姿勢の裏には、五輪を成功裏に終わらせたい、そのため国内の動揺を抑えたいという思惑が透けて見える。
いったい、菅首相は過去の教訓に学ぶという姿勢はないようである。昨年7月にコロナで打撃を受けた観光業への支援策「GoToトラベル」が、東京都民と都内への旅行を対象外として実施されたがしかし、その後感染が拡大し、急遽中止となった。
政府は、繰り返し、GoToトラベルが直接感染を拡大させた証拠はないと述べたが、人の移動がウイルス感染を拡大させる原因であることを考えれば、「GoToが感染を拡大させなかった証拠はない」というのが正しい見方ではないだろうか。
そして、今回のこれまでの感染拡大を上回る急拡大が東京五輪の開催を強行したことによる誤ったメッセージを国民に与えた結果であると考えるのごく当然の結論であると思うが菅首相は「人流は減っている」「ワクチン効果もあり65歳以上の感染者は5%未満だ」と嘘とゴマカシで「五輪中止はない」と断言している。
本当に過去に学ばない、いや過去というほどの古いことではなくごく直近の事例に学ばないこの首相に国のリーダーとしての資格はない。
今からでも遅くない!五輪は今すぐ中止にすべきである。
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