近鉄奈良駅前は修学旅行と校外学習の生徒でいっぱい、プラス外国人観光客が溢れていた。街案内のパンフも英語、中国語、韓国語など多種多様に揃えてあり臨時の通訳ブースも開設されていた。
奈良公園の鹿に群がる観光客から離れ、戒壇院に着いたのは11時を少し回っていたがひっそりとして訪れる外国人観光客も少ない。
嫁はんのお目当ての四天王は薄暗い堂内の多宝塔の四隅に毅然として立つておられた。写真の広目天は教科書や彫刻の手本本などにも載っているチョット強っ目のイケメンである。堂内をぐるっと廻り後ろ姿も拝む事が出来るからじっくりと眺めるとその表情以上に御姿全体から仏法を守護するという気魄が伝わってくる。
戒壇院からの帰り道、途中に有名な依水園がありその入り口の横に小さな入り口の庭があった。「ここか!長谷やんのブログで有名なモリアオガエルが棲む吉城園や」と嫁はんを誘って入った。
小さな窓口に座った女性に「産卵は始まっていますか?」と尋ねると「産卵は終わってオタマジャクシがいっぱい孵ってますよ、よく来られてるの?」と訊かれたので「いや友達の話で知っていますので」と応えたが「長谷やん知ってます?」とは云わなかった。
オタマジャクシは見れなかったが緑の苔に覆われた庭はホッとする美しさだった。
次の目的地の国立博物館に向かう途中、まだお昼を食べていないのでなら町の「江戸川」でランチをした。いつも食べる「奈良地野菜のランチ」は
メニューから消えていた。
ランチビールを飲んだ所為で後の歩きがしんどくなり、博物館はまた今度、という事にして商店街をブラブラして帰る事に、最近は予定通りにしないことに何の抵抗も無くなってきたが「それでよい、それでよい。」(池波正太郎先生風に)
下御門通りからもちいどの商店街に入ると随分と様子が変わっているのが目に付いた。京都の錦や大阪の黒門のように外国人観光客目当ての店に様変わりしている部分もあるし、若者向けの店も増えている。
猫好きを当て込んだ便乗商法かと思ったが嫁はんの話によるとかなり以前から続いているようで「なら町」は猫まみれの6月になるそうだ。